雑草日記

公園少女の作品などについてメモ帳です

アイドロジー 注目に値するアルバム TOSOTM論評

THE OTHER SIDE OF THE MOONのアルバム論評記事です

 

元記事

🔗https://twitter.com/idologykr/status/1405869270697840643?t=CTIeBa3CuwJWEdSSYVyaBw&s=19

 

마노:k-popシーンを握る数多くの‘少女’達の中で 公園少女だけをはっきりと判別する点といえば断然彼女達の “おしゃべり”にあると言っても過言ではないだろう。 

自分達だけの暗号と同様であるような言語をやり取りしてひそひそ話しながらくすくす笑っている少女達の心象を公園少女はデビュー当初から前作 “the Keys”までずっと描いてきた。

そんな公園少女の姿を期待して今回のアルバムを再生したらきっとおそらくかなり驚いてしまうことだろう。 期待していた少女達の絶え間ない ‘おしゃべり’や ‘くすくす笑い’ に代わり、“過去の私を全て燃やしてしまおう”という悲壮な叫び(‘Burn’)が聞こえてくるからだ。

続く ‘I Can’t Breathe’ はやはり公園少女が絶え間なく追求してきたディープハウスジャンルダンス曲であるが、まるで影がかかった月の裏面を見ているように暗く重い。

 次に来るタイトル曲 ‘Like It Hot’ はやはり似た基調を引き継いでいるが、公園少女に今までなかったひんやりとした優雅さを試みながらも特有のアイデンティティを失わぬまま継続し描き出しているという点が嬉しく感じられる。

  その他にも公園少女特有の遊び心と “おしゃべり”を少しではあるが垣間見ることのできる ‘e i e i o’、夜空に散らばった星達をそのまま曲に解き放ったような‘Starry Night’、ブルース風の‘I Sing (lalala)’まで、 公園少女の “裏面”を満喫できるトラックでいっぱいだ。 “夜の公園” 三部作以降、 チームのキャリアにおいて何らかの意味では必ず必要であった適切な変化球をうまく投じたように見える。何よりも公園少女だけのどんな ‘らしさ’をも 失っていない変化だったので そこがより一層嬉しく感じられたということを言及せずにはいられない。 

 

조은재: "月の裏側"という題名そのままに涼しげで神秘的なムードが濃く敷き詰められたアルバムだ。デビュー時から粘り強くハウスミュージックだけにこだわってきた '根性'に コンセプチュアルなイメージを加えて消化できるレパートリーの外縁を広げて行っている。神秘感を高める装置をアルバムのあちこちに発見する事ができるが、イントロトラック 'Burn'の誇張されたリバーブ効果とか 'I Sing'に含まれる日本語ラップのように意識しなければ逃しやすいほど気付きづらくそのまま流れていく部分のようなものが、歌をもう一度じっくり味わいながら聴かせる装置として作動する。

 清涼に響くボーカルと“静かに欠けたまま(‘Like It Hot’)”や“遥かに広がる夢達(‘Starry Night’)”のように叙情的な語彙で重点を与えた歌詞もまた、公園の夜あるいは夜明けを散策しているイメージを形成する時に大きな役割を担う。アルバム全体を聴いてみるとタイトル曲 'Like It Hot'が 収録曲中一番暗く冷たく鳴るベースが目立つにも関わらず反語的なタイトルを付けている事さえ神秘的に見える。